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Head-Fiのレビュー
Head-Fi(top)

世界最大のヘッドフォンサイトで紹介された、信頼されているレビュアーによるTAKET-H2に関するレポート

Head-Fi サイトでtaketを検索してください。 但しこのレポートは20年経過して
サーバーに残っていないようです。 他のレポートはいくつか出てきます。

私の最初の期待

静電型のStax LambdaサウンドかErgo AMTのハイル型の軽い低音を予想していた。私は、H2に対して、価格に見合うだけの

価値は期待していなかった。この価格帯は他の物が踏み込めないOmega2の領域ではないかと。

トランスフォーマーボックスTAKET-TR2を接続して試聴したレポート
私の最初の印象

私の最初の印象は泣き叫ぶ程(しょっぱいびしょぬれ)だった。驚きと喜びが同時にくるこの感動は一体なんだろう。H2には

想像を絶する衝撃と、投げ下ろすようなドーンという音と、響きがある。これら3種の表現はヘッドフォンに対してスピーカー

の優れた点であるが、H2はこれまで聴いたヘッドフォンの中でもっとも、この表現に近づいたヘッドフォンである。

低音

従来、単に存在するだけで音楽の一部に過ぎなかった低音に深々と頭を下げる。H2の低音再生には限界が見当たらない。

比較に使用したQuad21Lスピーカーではできない、すばらしくしっかりした低音を再生する事ができる。といっても低音が

付属的な楽器の音楽であっても、高音の楽器の音を隠してしまう事はない。ボーカルも低音のビートでかき消されることはない。

HD650やErgo2のようなダイナミック型のヘッドフォンの低音の衝撃は遅くのろいので、つい静電型に逃れようとする。

一方、ダイナミック型を支持する側からは、静電型の低音は存在感がないといった、同じように大きなカウンター意見がある。

H2は両者の古い分裂に橋をかける

H2の低音は静電型の有するトーンの正確さと、静電型に欠落するドーンと投げ落とすような音を併せ持っている。しかも

生焼けのドーンという音ではなく、全低音領域に実感できる存在感である。例えば、単なるトーンではなく、現実感のある

本物の織物である。分解能の良い写真の石ではなく、全ての輪郭と表面の濃度の変化にタッチし感じるために投げ込まれた

石である。そのように、H2は2つの分裂した低音設計を融合して絶妙な甘い菓子にした結果のヘッドフォンになっている。

中域

この伝説的な低音の品質が中域にも及んでいる。H2は全体のハーモニーを損なう事無く、ギターのかきむしる音やバイオリン

そしてチェロをつまびく音などの衝撃をかなでる輝かしい能力を持っている。そして目を閉じると、中央席の目の前でライブを

聴いているかのような感じになる。ピアノはピアノの音になりチェロはチェロの音になり、小太鼓は小太鼓であって、決して

タンバリンにはならない。ボーカルも男性女性に関わりなく、どちらもすばらしい。官能的であり、また楽しめないボーカルはない。

高域

スパークするような高音を好む人は、H2の高音は暗めで、引き気味と書くかもしれない。ではH2の高音は役に立ってい

ないのだろうか?巨大な低音がこのような印象を与える要因になっているかもしれない。だがH2の高音は決してそのような

ものではない。献身的なスーパーツィターを持つことで、シンセサイザーやギターソロのどのようなかすかな微小なトレースをも再現する。

高く舞い上がりさえずる特別美しくデリケートな旋律や、柔らかく深い低音と素早い手拍子とパーカッションをバックにして、

ワイングラスの縁を風が吹き鳴らしこする。このような音楽の歯擦音階を明白にする事をいとも容易にやってしまう。H2は高音の

解像度を弱らせたり妥協することがなく正確で速い。決して高音を柔らかくし過ぎる事なく、非常にクリアーに再現する。

他のハイエンドヘッドフォンとの比較

すでにこれまでのレビューで私は、H2にヘッドフォンの新しいキングの称号を与えたいという思いが一部にあった。

しかし定量的に比較するべきだとの考えでOmega2と比較した。短時間ずつ取替えて聞き比べを行ったが、アンプのボリューム

位置が異なる事や、性格の異なるヘッドフォンをこのようにして比較すると、片方を聴いて他方にかけかえた時、その音に

慣れるまで時間がかかる。(訳者;パートパートでの比較では、H2が良かったり、Omega2が良かったりのレポートが続い

ている)しかし、結局私は、H2を7対3の割合で長く聴きいってしまう。結論は、H2はOmega2が私に与えてくれる

それ以上の嗜好を与えてくれるという事である。

H2単独での試聴感想

ヘッドフォンH2単独では、前述した驚くような感動は得られない。H2を購入する場合は、TR2も合わせて購入するべ

きであると、どうしても言っておきたい。